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スニーカーで跳ぶ日
なかやまかおるこ・著/小倉ともこ・絵
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「できないことより、できることを数えよう」
交通事故で車椅子を離せなくなった健太。彼が車椅子バスケットに出会い、思いっきりジャンプしていく様子を軽妙な語りで綴るストーリー。障害をもった子への思いやり、友情だけではなく、ごく普通の子どもたちも、自分の可能性を伸ばす大切さを、さりげなく伝えます。
>>本の中ちょっとだけ!紹介
>>著者紹介
初版2007年2月14日 ISBN978-4-944098-84-2 C8093
B5変形判/48ページ●定価 1,296円(税込) |
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●僕と僕の家族
●交通事故
●ぴかぴかの1年生
●学校生活
●運動会
●内緒の話
●奥田君と僕
●クマちゃんたちがやってきた!!
●初めての練習
●初めてのスニーカー
●新しい挑戦
●この本を手に取ってくださったすべての方に……
「自分に何ができるかは、自分が一番よく知ってるんだ。だからできないことがあっても、やってみたいという気持ちがあったら、あきらめないで続けることが大切だよね。今日できなくても、明日できるかもしれない。明日じゃなくても来週、来年、3年後、いつかできる日が必ずくるよ。『おまえには無理だよ』とか『やめとけば』とか言う人がいるけど、その人の言うことを信じてあきらめるのは自分だよね。自分の可能性をつぶすのは、自分でしかないよね」
そうだ。僕は自分でやってみたいことも言わないでいた。僕にできないって決めたのは誰? って思っていたけど、自分だったんだ。
西山さんが言った。「僕たちは、いつもできないことじゃなくて、できることを数えています。事故にあって立てなくなったけど、立てない、歩けない、走れないって、できないことを数えても何も始まらないから、自分に何ができるかを考えます。足は動かないけど、手は動くから、車椅子に乗ってみたら、どこにでも行けた。僕たちは、日本中どこでも行くし、外国にも行きます」
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「できないことより、できることを数えよう!」
それがパラリンピックのもうひとつの意味(ほんとうの意味)だと教えてもらった。すごくいい言葉だと思った。僕は家に帰って、お父さんにも教えてあげようって思った。その言葉を繰り返したとき、少し胸が熱くなった。
(P30〜33:クマちゃんたちがやってきた!!より) |
なかやま かおるこ(中山薫子)
千葉県出身。1991年、米国のワイドナー大学を卒業後、ニューヨークで通訳・旅行関係の仕事に就く。96年、オリンピックでパラリンピックの存在を知り、パラリンピックキャラバンを立ち上げる。現在、日本パラリンピックキャラバン実行委員会事務局長。
●日本パラリンピックキャラバン実行委員会
http://www.para-can.com
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