こころで握る ―鮨処寛八半生記―


山田 博 著

各界の著名人が隠れ家のように贔屓にする“鮨處寛八”。気さくな親父の会話と包丁さばきを楽しみつつ、舌で口に含むや、ほろほろと転がるアオリイカ。とろける鮪や穴子。吟味した素材の旨みを最高に引だす技は、どこからきたのか―。齢80を超えて今なお毎日カウンターに立ち、鮮やかな手さばきで食通をうならせる親方の、修行の日々、鮨と客に注ぐ愛情を語った一冊。

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初版2014年8月20日 ISBN978-4-905239-27-7
A5版/160ページ●定価 1,620円(税込)

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六人兄弟の末っ子として生まれ
 家を出たくて鮨修行に/出前持ちからのスタート/三長会の紹介で蛇の目鮨へ/
 蛇の目鮨の頃/青森「一力」へ/学ぶことの多かった九重纏寿司/病気、そして結婚

「臨時」で修行を重ねる
 修行の日々のなかで/職人として新橋小梅へ/指名されて美よし鮨へ/
 鮨職人として工夫を凝らす/美よし鮨で贔屓にしてくださった方々/
 その頃の暮らしぶり/厚意には行為をもって返す/美よし鮨での小さな想い出/
 少し浮いた話、三題/ホールに立ってみる

自分の店をもつ
 鮨處ェ八、荒波への船出/開店二年目、順風に乗る/支店を展開する/
 妬まれるほどに繁盛した鶯谷店/皆に支えられて/もてなしの心もち/
 税務調査官もお客様に/ェ八でくつろいでくださった方々/ェ八を内から支えた面々

年表・一覧・付記・参考文献・資料
料理四季報から

 

山田 博〈やまだひろし〉
1933年(昭和8年)石川県羽咋市出身。羽咋高等学校2年で退学し、鮨見習いのため上京。翌年1949年、「三長会」に加入。以降、「蛇の目鮨」をはじめ22店舗で修行を重ね、1954年指名を受け「美よし鮨」へ。1964年独立し、御徒町に「鮨処寛八」を開業。80歳を超えた現在も、毎日カウンターに入り旨い鮨を握っている。


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