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団塊坊ちゃん青春記
久恒啓一 著
多摩大学出版会 発行
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探検部で活動した大学時代、社会人として国内外で多くの経験を積んだ日本航空での日々。団塊世代の著者が若き日の自分を見つめ回顧した痛快青春記。
若いということはエネルギーにあふれているということではありますが、山登りにたとえるとまだ登山口に入ったところです。見晴らしは悪く、景色も良くない。そしてゴツゴツした岩肌にぶつかったり、ブッシュの中でさまよったりしている状態です。もちろん、頂上はまったく見えないのです。
あらためて目の前の仕事を眺めてみると、よく耕されたフィールドはなく、未開の荒野が広がっているように見えてきました。そこで起こっている問題を深掘りして、一つのプロジェクトとして多くの人たちと解決に向かって取り組んでいく。そういったプロジェクトの進め方は大学の探検部時代に経験していました。その経験が大いに役立ちます。
大学入学から10数年たって、ようやく登山口にさしかかった当時の私には、その後の展開は知るよしもありませんが、今やるべきことは少しわかってきた感じはありました。
ともかくも、仕事と知研の二本足で立って行こうと、漠然とした方向感のもとで歩きはじめました。
その後の疾風怒濤の人生行路に、未知の対象に対する探検精神だけを頼りに向かっていきました。(終わりにより)
>>著者紹介
初版2017年3月 ISBN 978-4905239673
B6判/192ページ ●定価 1,728円(税込) |
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第一部 九州大学
1 大学
探検部以前/探検部入部/弟の迷惑/ブレザーの交換/ふとんカバーとホッチキス/
コタツの足は大切な足/鏡モチを枕にしたら/ドッグフードを人が食った話/
部室乗っ取り作戦、成功す!/食器は生存のための武器!?/探検部巻頭言を作詞する/
トイレットペーパー騒動/大学祭/前人未踏の鍾乳洞に達す/ヘルメットの巻/
コークハイのつくり方/雨水のおいしいつくり方/おかずはバイタリス/下宿をとうとう追い出される/
顔がひんまがった/自称詩人≠フたわごと
2 「八重山群島遠征報告」を読む
3 軌跡 (九大探検 vol.4より 1972〜1973年)
4 知的生産の失敗
第二部 日本航空
1 30歳の転機。絶望からの出発
何者でもない自分/答えは、自分の足元にある/実務の中で考える/
ライフワークに目覚める
2 羽田
日本航空入社。工場勤務から始まる/泥棒と一緒に寝た話/馬籠さんからのレター/
村上君からの返事
3 札幌
「明日の日本航空を考える」――創立25周年懸賞論文に応募/
集団で行う知的生産/オマーン王国をグループで研究
第三部 ロンドン
1 ロンドン
日本人の苗字/イギリス人の名前/君は「めん」を知っているか/私は今、エンスト中/
ロンドン車残酷事情―ああ、ガス欠! 冷たいイギリス人/
ライトなしの深夜のドライブ―おせっかいなイギリス人/
イギリス人の赤信号は日本人の青信号―まじめなイギリス人/
早めに手当を/電話料金を払わないと…/日本オマーン友好協会/
テーマをもって挑んだ1年間のロンドン/転機になった「ロンドン空港労務事情」/
英国滞在日記「旅行記編」から
第四部 成田
1 成田
汲み取り料金を払わないと…/やせたソクラテスであれ/
人は、その人にふさわしい事件にしか出会わない!/佳作 創立30周年懸賞論文/
尊敬する上司の言動をすべて真似する/「知的生産の技術」研究会(知研)との出会い/結婚
終わりに
久恒啓一 ひさつねけいいち
大分県中津市生まれ。現在、多摩大学副学長。九州大学探検部卒業。
在学中に、奄美群島(鹿児島県)、八重山群島(本土復帰前の沖縄)を探検。1973 年、将来は月に行けるかもしれないと考え航空会社をフィールドにして社会探検を開始。企業(日本航空)とNPO法人(知的生産の技術研究会)、そして大学(宮城大学と多摩大学)の世界を探検中。
久恒啓一 図解ウェブ:http://www.hisatune.net
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